この旅行記をまとめていたら妻が「そんなに長たらしく、くどくど書いたら読んでもらえないでしょう」と言いました。 たしかに、私もそう思います。でもいいんです。私は写真集ではなくて旅行記にしたいんです。ですから、あったこと、見たこと、聞いたこと何でも書きました。 何年か経って、自分で読み返してみるのも楽しいものです。 でも、やっぱり、読んでください……ネ。 |
ミラノ 昨夜遅くにミラノについてホテルに直行。観光は今日からです。 ミラノは人口130万人前後のイタリア第2の都市で、お洒落でファッションの街でもあります。 もちろん中は薄暗く撮影は禁止。出口に売店があったので、せめて1ユーロの絵葉書でも買おうと、5ユーロ札を出したら、日本語で「お釣りがないからノー」と言ってプイと横を向いちゃいました。 一歩外に出れば、教会の入り口でミラノの説明書や絵葉書、小さな飾り物などを示して「全部で10ユーロ」「全部で10ユーロ」と、こちらはしつこく迫ってくる男性。笑っちゃった。 スフォルチェスコ城やスカラ座は車窓から横目に眺めて、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世広場からは歩いてアーケードをくぐり抜け、ドゥオモ(ミラノ大聖堂)に向かいました。 舗道の両側にはお洒落なカフェ、ブティック、大きな書店、レストランなど色々な店が並んでいて、とても賑やかです。イタリアは泥棒やスリの名所。「持ち物には十分注意するように」とのことでした。 アーケードの真ん中十字路に描かれたモザイク絵の中心にかかとを置いて、ぐるっと回れば子宝に恵まれるそうです。60歳前後のおばちゃんたちがキャーキャー言いながら回っていました。もう子宝はいらんでしょ。 左手に白大理石で造られたゴシック様式の大聖堂がそびえていて、空に向かって伸びる無数の尖塔と、周りの彫像(聖者像)が見るものを圧倒します。 この大聖堂は14世紀後半に着工され19世紀半ばに完成、実に500年の歳月をついやして完成したそうです。 中はどこの教会も似たようなもので、きらびやかなステンドグラスと彫像が印象的でした。 民芸品店に立ち寄り、昼食はミラノ風カツレツ。その後ヴェローナへ ヴェローナ シェークスピアの『ロミオとジュリエット』の舞台となった有名な街と言えば、ほとんどの人が「あぁ」と思い出すでしょう。 アディジェ川のほとりでバスを降りて、いざ市内観光というときに雨がポツリポツリと落ちてきました。やむなく傘をさしてロミオとジュリエットの家に向かいました。 街の小さな通りを歩きながら、突然「ここがロミオの家ですよ」との添乗員の説明に、あわててシャッターを押しました。 イタリアは多くの観光地を持っていますが、その説明を添乗員がすることは禁じられているそうです。ガイドの仕事を保護するためで、すべて現地ガイドを雇わなければならないということでした。 主な観光地には日本人ガイドもいますが、すべて日本人というわけにはいきません。現地人も雇わなければならないわけで、日本語のしゃべれるガイドは少なく、英語での説明を添乗員がいちいち通訳します。 ヴェローナの街は中世の町並みがよく残っていて、2000年に世界遺産に登録されました。 古代ローマの遺跡や中世の教会や城が点在していて、街の中心近くにはローマのコロッセオに似た円形闘技場『アレーナ・ディ・ヴェローナ』がありました。 2万人収容のこの闘技場は、1世紀頃に建設されたもので、約2000年もの間ほとんど昔のままの形をとどめていて、今もオペラやロックコンサートに使用されているそうです。すごいですね。 またこの街は『ロミオとジュリエット』ゆかりの街として大勢の観光客がつめかけ、シニョーリ広場やエルベ広場は多勢の人で賑わっていました。 スカラ家の教会であるサンタマリア・アンティカ教会のそばにあるスカラ家一族の廟は、スカラ家の紋章などで華やかに飾られたゴシック様式の構造で、4角錐の屋根の上には騎士像が飾ってありました。 『ジュリエット像』は、あまりの人の多さに時間の制約もあって、写真におさめることができませんでした。 『エルベ広場』で写真休憩をしている頃から雨も止んで、円形闘技場の横を通って、カステロベッキョ城の城壁を眺めながら歩き、アディジェ川のほとりで待っていたバスに乗り込み、ヴェローナをあとにしました。 今日のホテルはべネツィア近郊のメストレという所です。そこまでバスで2時間、途中トイレ休憩をとりながらの旅です。 イタリアのトイレ、風呂、水事情 ホテルの風呂はトイレと一緒のユニット方式で、ウォシュレットではありません。風呂とトイレの仕切りはカーテン1枚。湯船はなくてシャワーだけの所もありますが、上ランクのホテルは湯船もあります。 石鹸とタオルはどこでも置いてありますが、シャンプーやトリートメント、寝間着やガウンなどは超高級ホテルにしかありません。 水は水道水を飲めるのですが、硬質でカルシウムやその他の鉱物が多すぎるため、日本人には合いません。ホテルにはポットも水もコーヒーもありませんから、必要な量だけミネラルウォーターを買います。 500mlボトルで1〜2ユーロと幅があります。スーパーでは大体1ユーロ。私たちはバスの中で1ユーロで売ってくれましたので、毎日2本ずつ買いました。 |