想念管理と地獄へのキップ

 想念(想いの心)管理の大切さ
 人は誰でも心が大切だと言う。綺麗な心、純真な心、無垢な心、優しい心、それは人間として最も大切なことだと、多くの人は思っている。
 それはその通りだが、果たして皆さんは、あなたの心(想い)を大切にしているだろうか。言葉や文字は目に見えるものだから、間違いに気付けば、訂正もし謝りもする。ところが、心では何を思おうと、何を考えようと相手には見えないし、分らないから、ついその管理をおろそかにしてはいないだろうか。
 また、政治家に多いが、本音と建前を使い分ける人、平気で嘘をつく人、尊大で傲慢な人、こんな人は神が最も嫌われる人である。
 霊界は魂だけの世界である。そこは、肉体も、金も、家も、着物も、食べ物も、名声も、知恵も、何も必要のない世界である。従って人間世界で築き上げたすべての物質は、霊界では何も通用しない。通用するのは魂とその想いだけである。
 唯物論者、科学万能論者が死して地獄に落ちるのは、想念の管理はおろか、霊界の存在そのものを否定するからであり、人間は死んでしまえば何も残らないと考えているからである。
 地獄に落ちるのは、何もこの世で悪いことをした人ばかりではない。人間界にあった時には、大変徳の高かったお坊さんでも、地獄に落ちて、真っ暗闇で苦しんでいることは以前にも書いた。このお坊さん、それなりの修行もし、人間としてはこの上もなく立派で、人望も厚かったが、霊界を知らなかったばかりに、地獄へ落ちたのだ。
 人間は神の子である。従って、霊界入り後は神の心にかなうべく、己の魂を磨いて、神のおそばに昇っていかなければならない。これは、人間のみに与えられた特権であるが、想念の持ち方を間違えると、千年も万年も地獄の苦しみを味わうことになる。
 人間は長い人でも、齢100年そこそこで、すべての人が霊界入りするが、この時、この世にあった物すべてを捨て、肉体をも脱ぎ捨てて、魂一つで霊界入りする。そして、魂と一緒に持ち込んだ想念(想い)の違いが、霊界での生活を大きく左右することになる。
 霊界を信じ、神を信じ、謙虚・礼節・敬い・慈悲・感謝の気持を持って、霊界入りした人の魂は、そのまま、まっすぐに仏の世界から神の世界に向かって昇って行くのに反して、霊界を否定し、神の存在を信じない人、傲慢・欲・おごり・高ぶり・嘘・不平・不満・恨み・嫉妬・ねたみ等悪想念を垂れ流しながら霊界入りした人は、まっさかかまに地獄魔界に落ち、数千年も数万年も、塗炭の苦しみを味わうことになる。
 そこはまさに公平でシビアな世界で、人間界のようにごまかしや、言い逃れは全く通用しない。霊界は心だけの世界であるから、その想いや考えはすべて霊界人に筒抜けだからである。
 人間界にも、他人の想いや考えが分る人がいる。いわゆる霊媒体質者と言われる人達だ。分るといいうよりも、他人の心のつぶやきが聞こえるのだ。読心術とは少し違う。人間には極めてまれな存在だが、霊界人はすべてそうだから、霊界入りに際しては想念の管理が最も重要になる。

 

 では地獄魔界とはどんな所だろうか。
 地獄にもいくつかの段階があって、年月を重ねるとともに段々下降して行くそうだが、一つの段階だけでも数千年もかかると言うから、それが4段も5段もあれば、まさに気の遠くなるほどの年月を、地獄魔界で苦しまなければならないことになる。
 その苦しみも現界のそれとは比べ物にならないほど過酷なものであるし、誰も助けてくれる者はいない。人間界では苦しみから逃れるために、死を選ぶことも出来るが、もはや肉体を持たない霊人は死ぬことさえも許されないのだ。
 霊界では、半人半獣のような霊、妖怪そのもののような霊、目の玉をくりぬかれた霊、耳元まで口が裂けた霊、鼻がなくて穴だけがポーンポーンとあいている霊、その穴の中にはうじがわいている霊、顔の半分が腐れ落ちた霊などが、来る日も来る日もお互いを傷つけ合っているという。人間界で畜生のような勝手気ままで本能の赴くままの生活をした人、殺りくや略奪を繰返した人の霊だろうか?。
 また、苦しい苦しいと言っては悶えている霊、イタイイタイと泣いている霊、涙もかれ口もきけなくなってただ石のようにうずくまっている霊、ものすごく臭い汚泥の中にドボーンともぐっては浮き上がって苦しそうに息を噴出している霊、地獄に落ちたこれらの霊人達は、数千年いや数万年も、毎日毎日繰返し繰り返して、苦しみ悶えながら、修行しなければならない。
   一旦地獄に落ちた霊も、己の魂の非に気づき、心を入れ替えた霊は、地獄からユーターンして、上界・神界へと昇っていく霊もあるという。また、地獄に落ちて、長い苦しみを耐え、修行を終えた霊は地下神界に進むそうだから、最後の望みがないわけではないが、そこまで到達するには、数千年から数万年という、気の遠くなるような年月と、地獄魔界での過酷な修行を経なければならない。
 人々が地獄に落ちないために、まずしなくてはならない事は、霊界を知ることと、想念管理を誤らないようにすることである。そのことを分ってほしくて、このシリーズを書いているのだが…。

 

2002.1.2  

 

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