死ぬことはそれほど怖いことではありません
この話は、私の子供のころからの同郷の友人が体験した6年ぐらい前の話で、当時69歳だった彼は今でも健在です。
彼は心筋梗塞で11日間も意識がなく、死線をさまよっていたそうです。

彼の話によれば、見たこともなく広大で美しい風景が広がり、見たこともない世界が広がっていました。
その中央には、これまた見たこともなくキラキラと輝く小さな川が流れていました。 川の水は透明で美しく、ヒョイと飛び渡れそうな小さな川だったそうです。
彼がその川を渡ろうとしたとき、川の向こうに見覚えのある人たちが突然現れました。
その人たちの中には、かって亡くなった近所のおじさんやおばさん、さらには早逝した同級生たちが、 ニコニコ笑顔で彼を見つめていました。
彼にとっては懐かしい人達ばかりです。川を渡ろうとしたら向こう岸にいた笑顔の同級生の手がヒユーッと伸びてきて、 彼の額を押さえ「お前は来るな、まだ早い」と言ったそうです。
彼は「何でや、俺もそっちに行くさい」と言ったそうですが、向こう岸の同級生は笑いながら彼を押し戻したそうです。
そこで「渡る」「いや来るな」で、しばらく押し問答を繰り返しているときに、彼の意識は回復しました。
目を開けた彼を心配そうに覗き込んでいたのは彼の母親でした。
そのとき母親が言ったことは「お前は誰と話をしとったとか?口論しとるようだったばってん…」ということでした。
彼の押し問答を、彼の母親はうわごとで争っているように聞いていたのでしょう。
彼は「気を失ってから、目を覚ましたら11日も経っていた」と言っていました。
彼の話も笑い飛ばす人が多いのですが、私は信じています。

三途の川
この話には、まだ不思議なことがあります。
「お前はまだ早いから来るな」と押し戻した同級生もまた、子供のころに臨死体験をしていたのです。
彼はとても面白く、ユーモアがあって、いつも周りの人を笑わせていました。
彼は子供のころ、木に登って遊んでいるうちに落ち、意識を失った時に見た光景を話したことがあるのですが、 その話は、今の話と極めて似たものでした。
彼得意のユーモアか笑い話だろうと思っていましたが、思えばこれもやはり臨死体験だったと考えます。
同じような話はほかにも聞いたことがあります。彼らが見た奇麗な小川は『三途の川』で、これを渡っていれば、 おそらく帰らぬ人となっただろうと思われます。
霊界の存在について、神の存在について、幽霊の存在について、信じるか信じないかは各人の自由ですから、 無理に信じてもらおうとはサラサラ思っていません。
また、臨死体験をもって、霊界が存在すると断言はできませんが、私は霊界はあると確信しています。
キラキラと光り輝く神の世界『天国』も、塗炭の苦しみを味わう『地獄』もあると信じています。
どちらに進むかは、自分自身の心、胸の奥の神の子、つまり人間みんなが平等に持っている『魂』 が決めることです。

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2016.08.06

 

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