郵政民営化、ぶっ壊れるのは自民党か小泉総理か!?

 夏の訪れとともに永田町が熱く燃えています。火種は『郵政民営化』
 改革の総仕上げを叫びながら、何が何でも民営化法案を通そうとする小泉総理と、反対派の戦いが今とても面白い。
 私も正直言って、どちらが良いかよく分からないのですが、どちらにも一長一短あるようです。
ただ、金融危機で銀行が外資に売り渡されたように、民営化によって郵貯や簡保が外資に狙われることも現実となることだけは間違いないでしょう。
 もっとも、外資が入ってくることがいいか悪いかは別問題です。
 あの破綻した長銀が外資によって再生され、新生銀行としてスタートしましたが、この銀行は日本の古い殻を破って、ユニークな銀行に生まれ変わったようです。
 外資による再生に賛否はあるでしょうが、少なくとも顧客の立場に立った経営方針が行員に浸透しているように思われ、良い銀行に生まれ変わったように見えます。

 郵政民営化法案は衆議院をわずか5票差で通過しました。与党自民党内にも反対者が多く、政府にとっては薄氷の衆院通過でした。
 マスコミは一斉に『造反議員』が37名とか報じていましたが、『造反 !? !? !?』…造反と言う言葉に違和感を覚えました。
 他に適当な言葉がないのかも知れませんが、国会議員は国民の意見の代弁者。有無を言わせず、何が何でも押し通そうとする執行部に対して、反対の意思表明をしたとしても、それが造反と言えるのでしょうか?
 国民の目線に立って、国民のためになると信じて起こした行動に対して、造反議員、造反議員とマスコミが騒ぐのは適切ではないような気がします。
 党議で決めたこととはいえ、必ずしも国民のためになるとばかりはいえません。反対を唱えても、まともには応えてはもらえず、乱暴な答弁で押し切ろうとする政府に、採決で反対票を投じる人が出るのは、むしろ正常なことではないでしょうか。

 それにしても、採決に棄権した議員の程度の低さ。信念のなさ。
「党で決めたことに反対票を投じることはできないから棄権した」とか
「反対だけど野党と同じ行動はとれないから棄権した」とか…。これが議員先生の実態。
 この先生たちは、いったいどこを見ているのでしょうか。党ばかりを見つめて自己保身に窮々としている議員があまりに多いことに愕然としてしまいます。政党離れに拍車がかかるのも当然でしょう。
「しっかりしてよ! 先生!!」
 とは言っても、国会議員先生といえども生身の人間。党からにらまれることはやはり恐いことでしょうか。
 私はいつも思うのですが、採決に当たって誰が賛成で、誰が反対したか分からないように座席に居ながら電子投票ができるように改革してはいかがでしょうか。
 今の世の中、一人一人ぞろぞろ札を持って投票するあの風景はいかにも時代遅れ。こっけいにさえ見えます。
また時間の無駄使いでもあり、反対者は処罰をするとか除名するとか、脅しをかけることはいかにも民主主義のルールに反するような気がします。
 小泉さん、こういうところを改善するのも、改革ではありませんか?

 いよいよ舞台は“参院夏の陣”に移りました。今度こそは丁寧に、私たちにも分かりやすく説明してください…小泉さん。
 国民をしらけさせないで下さい…小泉さん。
 私としてはどちらに転んでも大差はないと思いますから、無責任なようですがどうでもいいこと。それよりも政局が面白い。
「自民党がぶっ壊れるか」はたまた「小泉総理がぶっ壊れるか」もうすぐ結論が出る。面白いね〜ぇ。

2005・07・19
 

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