いま、世界が変ろうとしている。日本は既に変っている。世界が日本のあとを追って変ろうとしている。 既に変っている日本は、この分野では最先進国なのだ。
いまや世界は、先進国から順に、物質文明社会、量的拡大社会、拝金主義社会から、低成長社会、量より質の時代に入ってきたと思う。
日本は二十数年前に、不動産を中心としたバブルがはじけて、低成長時代に入った。失われた10年とも20年とも言われる。
次にアメリカが、リーマンショックに伴う金融破たんで、お金バブルがはじけ、拝金主義に終止符を打った。
そして、今度はギリシャに端を発したヨーロッパの金融不安で、やはりユーロバブルがはじけ、いまEUは世界中を巻き込んで、大混乱。 ドイツ以外のヨーロッパは不安だらけ、とてもこのまま終わりそうにない。
この低成長を何とか食い止めて、もとの高成長時代に戻そうと、市場に大量の資金を垂れ流している。でも、笛吹けど踊らず、 あり余った資金は設備投資に向かわず、株式をはじめとした金融バブルを引き起こしている。このバブルもやがてはじける。
こう見てくると、どこまでも続くと錯覚していた、拡大資本主義が放漫経営を呼び、中には政治を腐敗させ、バブルがはじけて、 拡大路線に終止符を打っている。中国を初めとした、最近の急成長後進国も、同じ道をたどりつつある。 先にバブルがはじけた日本は、幸か不幸か低成長最先進国なのだ。
これからは、小さなバブルはあっても、かってのような長くて大きい成長は望めない。これからは成長は少ないが、 量より質の時代になるのだろう。消費は美徳とする使い捨ての時代から、ものを大切にする「もったいない」の時代に入る。 日本が最も得意とするところだ。
おりしも、日本は「東日本大震災」という未曾有の大災害に遭遇した。世界中の人々が固唾を呑んで日本を見守った。
そして、世界中の人が日本人の震災対応に驚嘆した。あの未曾有の大災害に遭っても、沈着冷静、秩序を守り、自分よりも 他人を思いやり、助け合う。日本人には当たり前の行為を見た世界中の人が、この崇高な日本人に最大の賛辞と援助を呉れた。
ここにこそ、日本の原点がある。


そこで思い出すのは、あの「アインシュタインの予言」
『近代日本の発達ほど、世界を驚かしたものはない。
この驚異的な発展には、他の国と異なる何ものかがなくてはならない。
果たせるかなこの国の、三千年の歴史がそれであった。
この長い歴史を通して、一系の天皇をいただいているということが、今日の日本をあらせしめたのである。
私はこのような尊い国が、世界に一カ所位なくてはならないと考えていた。
なぜならば世界の未来は進むだけ進み、その間幾度か戦いは繰り返されて、最後には戦いに疲れる時がくる。
その時人類はまことの平和を求めて、世界的な盟主を挙げねばならない。
この世界の盟主なるものは、武力や金力ではなく、凡ゆる国の歴史を抜き越えた、最も古くまた尊い家柄ではなくてはならぬ。
世界の文化はアジアに始まって、アジアに帰る。
それはアジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない。
吾々は神に感謝する、吾々に日本という尊い国を、作っておいてくれたことを。』


この予言は、真にアインシュタインのものか、確証はないともされているが、いずれにしても日本人は、 自辱的になることも、卑屈になることもない。もっと堂々と胸を張っていい。

   

 

 

 

 

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